HPVワクチン(子宮頚がんワクチン)
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子宮は、胎児を育てる役割をする臓器で、子宮がんにはがんが発生する場所によって、子宮頸部(子宮の入り口)にできる子宮頸がん(子宮頸癌)と、子宮体部(子宮の奥の部分)にできる子宮体がん(子宮体癌)の2種類に分けられています。
子宮頸がんの原因
子宮頸がんは、子宮頸部にヒトパピローマウイルス(HPV)が感染することによって発生する悪性腫瘍で性交経験のある男女の約80%が感染するといわれています。
HPVとは、主に性交渉によって生殖器やその周辺の粘膜にイボをつくるウイルスで遺伝子型は150種類以上あります。
感染しても免疫機能によりウイルスがは自然に排除されることが多いですが、ハイリスク群の遺伝子型のHPVに感染したり、排除されなかった場合、自覚症状がなく時間をかけてゆっくりと増殖しがんに進行します。
また、男性も感染し、尖圭コンジローマや肛門がん、陰茎がん、中咽頭がんを発症することもあります。
子宮頸がんのリスク
最初は自覚症状がなくゆっくりと進行していくのが特徴です。
初期の段階で生理のとき以外の出血や性行為による出血、おりものの増加などが見られることもあります。
日頃から定期的に検査を行っていれば、早期治療が可能で死に至る病ではありませんが、進行すると子宮摘出が必要になり、将来子どもをのぞめなくなったり、血管やリンパ管を通って他の臓器に転移し死に至ることもあります。
また、子宮全摘出に至らない程度の進行度がんでも円錐切除術という子宮の入り口のみを円錐錠に削りとる手術をすることがあります。
その場合、妊孕性は温存できるものの、妊娠時に切迫早産や早産のリスクが高くなります。
日本国内では、毎年約1万人の女性が子宮頸がんに発症し約3000人が死亡しています。
2000年以後、患者数も死亡率も増加傾向にあります。
また、性交渉で感染するHPVが原因のため、30〜40代の働き盛りや子育て世代の若い女性に多く、「マザーキラー」と呼ばれている恐ろしいがんです。
子宮頸がん
ワクチンについて
HPVワクチンの種類は2価、4価、9価ワクチンの3種類があります。
子宮頸がんの主な原因となるHPV16型と18型という2つの遺伝子型に対するワクチンが2価ワクチン、4価ワクチンは2価に加え肛門がんや性感染症である尖形コンジローマの原因となる、6型と11型に対する効果が加わり、2価・4価ワクチンで子宮頸がんの原因の50~70%を防ぎ子宮頸がんの前がん病変を予防する効果があります。
17歳以下の接種でがん化を88%防ぐことが可能で、日本では公的補助により、2012年より2価・4価ワクチンは小学6年生~高校1年生までの女子は無料でワクチンを接種することができます。
9価ワクチンは16、18、6、11型に加え、子宮頸がんと関連のある31、33、45、52、58型 のHPVの感染を予防し、90%以上の子宮頸がんを予防すると推定されています。
HPVワクチン接種は世界80か国以上において国の公費助成で実施されています。
また、4価ワクチンであるガーダシルは日本も2020年に男性接種の適応が追加され男性も接種が可能となりました。
男性の尖圭コンジローマ、肛門がん等に対する予防効果もあり、また男女間の性交渉でうつるウイルスであるので、男女共に接種をすることが望ましいです。
男性にも公費助成が出ている国も少なくありません。
副作用
かゆみ、注射部分の痛み・赤み・腫れ、発熱、胃腸症状(吐き気、嘔吐、下痢、腹痛など)、筋肉の痛み、関節の痛み、頭痛、疲労感があります。
重い副反応として、まれに、アナフィラキシー様症状(血管浮腫・じんましん・呼吸困難など)が見られます。
名古屋スタディ
2015年、HPVワクチンと接種後に現れたさまざまな症状の因果関係解明の一助として、名古屋市が同市に住民票のある小学校6年生から高校3年生までの女子約7万人に対してアンケート調査を行いました。
回答のあった約3万人のデータを解析した結果、ワクチン接種後症状のあった方の患者会から提示された以下の24項目の症状が起きる頻度は、ワクチンを接種した人と接種していない人で差はみられなかったという結論が得られました。
- 月経不順
- 異常な量の月経時出血
- 関節などの痛み
- 重度の頭痛
- 疲労感
- 持久力の低下
- 集中力の低下
- 視野の異常
- 光に対する過敏性
- 突然の視力低下
- めまい
- 足の冷感
- 眠りにつきにくい
- 睡眠時間の異常な長さ
- 肌荒れ
- 過呼吸
- 記憶力の低下
- 簡単な計算ができなくなる
- 基本的な漢字を覚えられない
- 制御不能な不随意運動
- 普通に歩くことができない
- 杖や車いすが必要になる
- 突然の筋力の低下
- 手足の脱力感
これら全ての症状が、接種した人と接種してない人で頻度に差はありませんでした。
よくあるご質問
- QHPVウイルスに感染すると必ずがんになりますか?
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A
約90%の確率で、2年以内にウイルスは自然に排除されるとされています。
しかし、ウイルスが自然に排除されず、数年から数十年にわたって持続的に感染した場合には、がんになることがあると報告されています。 - QHPVワクチンは何回接種すればよいですか?
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A
3回の接種が必要です。
初回接種を受けたら、約2か月の間隔をあけて2回目、初回接種の6か後に3回目を接種します。 - Q子宮頸がん検診はどのくらいの頻度で受けたら良いですか?
-
A
20歳以上の女性は、最低でも2年に1回の頻度で子宮頸がん検診を受けることが推奨されています。
- Q男性でもHPVワクチンを接種すべきですか?
-
A
性交渉は女性だけの問題ではありません。
大切なパートナーを守る為にも男性も4価ワクチンの接種を推奨します。
また男性の場合、尖形コンジローマや、肛門がん等の予防にもなります。 - QHPVワクチンの定期接種は、なぜ小学6年生〜高校1年生までなのですか?
-
A
ワクチンは感染する前(≒初回性交渉前)に接種をするのが最も有効であるからです。
日本人女性で初回性交渉の前にHPVワクチンの接種を受けた人の予防効果は、約94%であることが報告されています。
ただし、CDCは26歳までは接種を推奨しています。
27歳以上の方は、個々のライフスタイルにもよります。
HPVワクチンは、接種して以降の新たなHPV感染を防ぐため、今後新たなパートナーができる可能性がある方には接種の意義があります。
料金
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詳細
料金
HPVワクチン (子宮頸がんワクチン) 「ガーダシル」 / 1クール3回¥66,000HPVワクチン (子宮頸がんワクチン) 「シルガード9」 / 1クール3回¥99,000
※金額はすべて税込表記です
※パートーナーとご一緒に接種を受けられる場合は合計から10,000円割引です。